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事業再構築補助金を
自分で申請するには
事業再構築補助金は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて経営状況が厳しくなった企業に対し、国の支援策として実施されている補助金制度です。
2021年3月に第1回公募が開始され、これまで計10回の公募が行われてきました。
ほとんどの業種で活用できる大型の補助金ということで大変人気があり、これまでに約7万社が採択され、新規事業を開始しています!
今回は、事業再構築補助金について、概要や申請手順、概要や申請手順、採択率の高い事業計画書の書き方について、詳しく解説していきます。
1. まずは、概要を理解しよう!
目的 | 新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、当面の需要や売上の回復が期待しづらい中、ウィズコロナ・ポストコロナの時代の経済社会の変化に対応するために、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援する |
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対象者 | 日本国内に本社を有する中小企業者等および中堅企業等 |
申請要件 | ・事業再構築指針に沿った新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編に取り組むこと。 ・事業計画を認定経営革新等支援機関と策定すること。補助金額が 3,000万円を超える案件は金融機関も参加して策定すること ・2022年1月以降の連続する6カ月間のうち、任意の3カ月の合計売上高が、2019年~2021年と比較して10%以上減少していること。(※一部枠のみ) |
補助金額 | 最大1億円 ※申請枠や従業員規模により異なる |
補助率 | 1/2~3/4 |
申請対象経費 | 建物費、機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、 広告宣伝・販売促進費、研修費 |
公募ページ | https://jigyou-saikouchiku.go.jp/ |
- 事務局からの一言!
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事業再構築補助金は、2023年度より事業類型の拡充や要件の緩和が行われ、制度全体が大きく変更されました。昨年は申請できなかったけど、今年度は申請できた!という喜びの声も届いています。
それぞれに申請要件や補助金額、補助率が異なりますので、申請の際は注意が必要です。次で詳しく見ていきます。
2. 自社に合った申請枠を確認しよう!
現在、事業再構築補助金には6つの枠が用意されています。
条件に合致する方は、まずは「物価高騰対策・回復再生応援枠」「最低賃金枠」「成長枠」での申請をおすすめします!
1. 物価高騰対策・回復再生応援枠
業況が厳しい事業者や事業再生に取り組む中小企業等、原油価格・物価高騰等の影響を受ける中小企業等の事業再構築を支援する枠です。「売上減少※」の要件を満たしている事業者が申請対象です。
※2022年1月以降の連続する6カ月間のうち、任意の3カ月の合計売上高が、2019年~2021年と比較して10%以上減少していること
物価高騰対策・回復再生応援枠 | |
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補助金額 | 【従業員数 5人以下】100万円~1,000万円 【従業員数 6~20人】100万円~1,500万円 【従業員数 21~50人】100万円~2,000万円 【従業員数 51人以上】100万円~3,000万円 |
補助率 | 中小企業者等 2/3 中堅企業等 1/2 |
2. 最低賃金枠
最低賃金引上げの原資の確保が困難な、特に業況の厳しい中小企業等の事業再構築を支援することを目的としています。「売上減少※」の要件を満たしている事業者が申請対象です。
最低賃金枠では、物価高騰対策・回復再生応援枠に比べて採択率において優遇されることが公募要領にも明記されています。
最低賃金枠 | |
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補助金額 | 【従業員数 5人以下】 100万円~500万円 【従業員数6~20人】 100万円~1,000万円 【従業員数 21人以上】 100万円~1,500万円 |
補助率 | 中小企業者等 3/4 中堅企業等 2/3 |
3. 成長枠
成長分野に向けた大胆な事業再構築に取り組む中小企業等の事業再構築を支援することを目的としています。売上が伸びている事業者も申請できることが特徴です。
成長枠 | |
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補助金額 | 【従業員数 20人以下】 100万円~2000万円 【従業員数 21~50人】 100万円~4,000万円 【従業員数 21~50人】 100万円~5,000万円 【従業員数 101人以上】 100万円~7,000万円 |
補助率 | 中小企業者等 1/2 中堅企業等 1/3 |
4. 産業構造転換枠
国内市場縮小等の構造的な課題に直面している業種・業態の中小企業等が取り組む事業再構築を支援することを目的としています。
過去の公募で採択された事業者でも再度の申請が可能なので、これまでに採択されたことがある事業者はこちらの枠を検討してみてください(支援が受けられる回数は2回が上限)。
産業構造転換枠 | |
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補助金額 | 【従業員数 20人以下】 100万円~2,000万円 【従業員数21~50人】 100万円~4,000万円 【従業員数51~100人】 100万円~5,000万円 【従業員数 101人以上】 100万円~7,000万円 |
補助率 | 中小企業者等 2/3 中堅企業等 1/2 |
5. グリーン成長枠(エントリー・スタンダード)
研究開発・技術開発または人材育成を行いながら、グリーン成長戦略「実行計画」14 分野の課題の解決に資する取組を行う中小企業等の事業再構築を支援することを目的としています。
このグリーン成長枠はコロナ禍で売上が下がっていない企業も、既に支援を受けたことのある企業も、その他の要件を満たせば申請が可能です。補助上限額がほかの枠と比べ、高いことも特徴です。
グリーン成長枠(エントリー・スタンダード) | |
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補助金額 | エントリー) 【従業員数 20人以下】 100万円~4,000万円 【従業員数 21~50人】 100万円~6,000万円 【従業員数 51人以上】 100万円~8,000万円 【中堅企業】100万円~1億円 (スタンダード) 【中小企業】100万円~1億円 【中堅企業】100万円~1億5,000万円 |
補助率 | 中小企業者等 1/2 中堅企業等 1/3 |
- 事務局からの一言!
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こういった細かな要件を本業の合間で隅々までチェックするのは難しいですよね。そんな方こそ、JSaaSの解説動画をご活用いただけたら嬉しいです^^
https://jsaas.jp/home/movie/detail/176
移動時間の「ながら見」でも全然OKです!(JSaaSはスマホ対応済み)。ぜひウェビナー動画をご覧ください。
3. 申請手順を抑えよう!
ここからは、実際に事業再構築補助金に申請する手順を見ていきましょう。
まずは必要書類の確認です。すべての申請枠に共通して必要とされる書類は、以下の6点です。
- 事業計画書
- 認定経営革新等支援機関による確認書
(※補助金額が3,000万円を超える場合は、金融機関による確認書も必要) - 決算書
- 経済産業省ミラサポplus「電子申請サポート」により作成した事業財務情報
- 収益事業を行っていることを説明する書類
- 労働者名簿
このほか、各申請枠によって追加で必要とされる書類がありますので、公募要領をご確認ください。当然のことながら、申請書類に不備があれば、どれだけ素晴らしい事業計画を立てても採択されません。毎回、申請書類の不備により不採択となるケースが一定数発生しているようですが、非常にもったいないことです。ひとつの漏れもないよう、万全の準備で揃えていきましょう。
- 事務局からの一言!
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事業再構築補助金は、電子申請のみ受け付けています。そこで必要になるのがGビズIDプライムのアカウント。取得までに2週間から長いと1か月ほどかかることもあるそうです。早め早めに準備を進めていきましょう!GビズIDプライムは、事業再構築補助金の申請以外にも、社会保険の手続きなど様々な行政サービスに利用することができますので、この機会に1つ取得しておいて損はないでしょう。
GビズIDプライムの詳しい取得方法を動画で解説しています。初めて取得する方が躓きやすいポイントなどもお伝えしていますので、ぜひ一度ご覧ください。
https://jsaas.jp/home/movie/detail/36
4. 採択率が高い事業計画書を作成する方法
JSaaS事務局は、認定経営革新等支援機関のひとつとして、第1回の公募から数多くのクライアント様のサポートをしてきました。その経験から言えるのは、「一貫性を持って採択要素を網羅している事業計画書」を作成することが採択率をあげるということです。
事業再構築補助金の公募要領を見ると、4つの加点要素が記載されています。
これらの要素が網羅された事業計画書が、採択率の高い事業計画書と言えます。
1.補助対象事業としての適格性
ex)新規性、適切な設備投資の有無、売上構成比など
2.事業化点
ex)実行体制、財務基盤、マーケット分析など
3.再構築点
ex)コロナ影響、SWOT分析、地域活性化など
4.政策点
ex)先端的なデジタル技術の活用、低炭素技術の活用、独自性の高い製品か、地域の特性を活かしているか、など
しかし、事業計画書の策定について、A4サイズで15ページ以内(補助金額1,500万円以下の場合は 10枚以内)という分量は決められているものの、様式の指定はなく、自由記述方式となっています。
初めて事業計画書を書く方は、いきなり事業計画書を書き始めるのではなく、まずは「事業テーマ・骨子」「自社の強み・弱み」など、各要素ごとを洗い出していきましょう。実際に手を動かして、紙に書き出すのもおすすめです。
また頼りになるのが、過去の成功例です。実際に採択された事業計画書からしっかりと傾向をつかみ、構成などをマネしながら、事前に洗い出しておいた各要素を組み合わせていきましょう。
そして最後に、完成した事業計画書は、申請前に必ず第三者に読んでもらいましょう。採択官は、御社の事業を何も知らないことがほとんどです。初見で「この事業は成功する」とどれだけ納得感を持たせられるか、がポイントです。そのため事前に読んでもらうのは身近な方よりも、御社事業を何も知らない方の方が効果的かもしれません!きっと新たな発見があると思います。
- 事務局からの一言!
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JSaaSでは、初めて事業再構築補助金の申請にチャレンジされる方へ向けた参考素材を多数公開しています。
その中でも特に人気なのが、「200以上の事業計画書を分析した」専門家による解説コメント付きの事業計画書。
よりイメージが湧いてくると思います。
5. JSaaSを活用して事業再構築補助金を申請しよう
ここまで、事業再構築補助金の概要と申請手続き、事業計画書の作成方法についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。先日、第9回公募の採択結果が発表となりましたが、全体の採択率は45.4%で、半数以上が不採択となっているのが現状です。
一方で、JSaaSのデータでは、一度不採択だった企業さまが、再申請にチャレンジした時の採択率は「60.9%」まで上昇することが分かっています。つまり、なるべく早い公募で申請し、不採択だった場合もまた次の公募で申請することが採択率向上に直結するのです!
申請のご相談は、JSaaS事務局までお気軽にご連絡ください。
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